遊郭1~鉄格子~


大和郡山城のお膝元の洞泉寺町。幕末には既に傾城町として6軒の遊郭が栄えていた。平成26年に登録有形文化財となった大正13年築の大型遊郭建築である町家物語館(旧川本家住宅)は入場無料、ボランティアガイドさんに案内してもらう事も出来る。層により異なる意匠の組み込み格子で建物表面を囲ってある。粗格子越しの縁台に座った遊女が、通りを行く男性を呼び込む顔見世が大正5年に禁止になった為、3本小口、5本小口という細かい格子にし外からは顔が見えない造りになっている。娼妓溜(遊女の待機場)からは外の様子見えたので現代版ミラーガラスみたいな感じというとイメージつきやすいかも。

町家物語館2019年12月


6間半の間口で町内の遊郭建築でも最大規模で、格式が高い豪壮な造りが特徴。ここは玄関でもある写真場、左手の壁に飾られた写真で客は遊女を選ぶ。詐欺まがいの写真修正技術がない時分だから安心して選べるね。下の石で囲まれた部分では金魚を泳がせていた。

町家物語館2019年12月

玄関入って右はこのような↓案内口(呼び込み部屋)で、部屋奥にある障子の向こうは療養の間。病気の遊女を、この呼び込み部屋のおばさんが時々顔を出し看ていた。展示されている物は当時ここで使われていた家具。

町家物語館2019年12月

写真場(玄関)を通り帳場で受付をし客は右手の客用階段で、左手にある娼妓溜で待機していた遊女は娼妓溜にある遊女専用階段で2階にそれぞれあがる。

昭和33年(1958年)に売春防止法の完全施行により廃業となった後は下宿屋として大広間は貸間として利用されていたが廃館となり、市が平成11年に買取をし10年間放置経過後、ボランティアが大掃除と朽ち果て潰れかけ酷い状況だった台所や階段等々を修繕し、平成26年に登録有形文化財に登録された事で市が7800万円かけ耐震工事を施し、昨年平成30年1月から一般公開されるようになった。

町家物語館2019年12月


娼妓溜に当時の遊客名簿が展示されていた。大阪の大旦那とかが通ったり、近所の常連客もいたそうだ。左側は一時間幾らとかのコース毎の花代とビールやお酒の料金表。ぼったくられる心配がなく安心だね。けっ。

町家物語館2019年12月


築100年近い”客用”階段から2階にあがった。遊女専用階段は立ち入り禁止になっていた。のぼった所には待合所↓があり、ここで客と遊女が対面し連れ立って部屋移動。遊女は一人一部屋もらっていてその自分の生活部屋(客間)に客を入れるシステム。

町家物語館2019年12月


2階端にある髪結場からは、福を呼び縁起が良いとされ1400年以上前から仏教寺社建築などの装飾に使われている猪目窓を見られる。ハート型で可愛い。遊女が髪を結ってもらう時に眺めていたのかな。本来はほんわかするハート型も遊女という職業で眺めると全然違ったものに見えるような気がする。

町家物語館2019年12月


可愛い猪目窓から下方に視線を移すと調理場が見える。遊女はそこの縁台で飲食していたとの事。

町家物語館2019年12月

見学順路の矢印貼り紙に従い3階にのぼった先には客専用のお手洗いがあった。当時3階にお手洗いがあるのは珍しいんですね。昔のままの状態で残っていて壊れた便器残骸まであった。

↓3階の廊下。大正時代は停電が多かった為ガス灯が取り付けられてある。この各客間(遊女の一人部屋)につけられている物は空気穴という名目だが、実際は悪い客対策で声が聞こえるよう何か有った時に遊女(店の商品)を助ける為に大きい穴となっている。隣の部屋とは薄壁一枚、廊下とも襖一枚、大きい空気穴もあいていて物音すら丸聞こえ。かろうじて戸を閉めれば様子は見られんが。

町家物語館2019年12月


そして手品みたいで面白かったのが無双窓。パタンと閉めると真っ暗になるし開けると風と光がパッと舞い込み光景は一転する。この無双窓いいな~。

町家物語館2019年12月


ここ↓が遊女の仕事場兼自分の部屋なんだけども、4畳半のお部屋が3階と2階にそれぞれ1室づつ、他は全て3,75畳(0,75畳は化粧品や着物などの私物を置く床部分)のお部屋で3階に8室、2階に6室あり。布団一枚をここに敷き来る日も来る日も男性の性処理道具として働くうら若き女性たち。

町家物語館2019年12月


私はこの先で自分の浅はかさ想像力の無さに打ちのめされる事になる。なんと。。。。当時、全ての窓には鉄格子がつけられていたのだ。借金のかたである娘が逃げない様、全ての部屋に鉄格子をつけ監禁監視していた。屋根伝いに逃げるかもしれないからと3階も含め全ての部屋に鉄格子が取り付けられていた。これ↓がその鉄格子のはまってた跡。戦時中の金属類回収令で全て供出となったため鉄格子など跡形も感じられず爽やかな窓だと無邪気に思っていた。。。

町家物語館2019年12月

鉄格子の事実を知った時、思わず泣きそうな悲鳴に近い声を出してしまった。親に売られた時は泣き叫び絶望した人や 逃げ出して連れ戻され逃げる心を失わせられ最初こそ悲劇を感じさせる人は中にはいたが、最初の仕事から始まりそれが日常になりなかなかエンジョイしている遊女の話や本や映画や、スレまくって客が恐縮している驚くべき遊女や、日本の戦後でも駐留アメリカ兵と売春婦がたわむれ人生の春♪とばかりの満面の笑顔の写真とかばかり目にしてたからか こんな鉄格子の中で自由もなく囚われていたなんて想像があまりにも不足していたと感じた。

そもそも虐待児だって紛争地域の子どもだって眩いばかりの笑顔を見せることがある。一瞬一瞬のその時を生きるしか壊れてしまいそうだとしたら楽しい事や嬉しい事や美しい物を見聞きしたりすればその瞬間は輝くような笑顔を見せるだろう。。。

でもふと疑問が生じた。裸体に変なペイントをし暴れまわった某国のあの売春させろデモの人達は一体何だったのだろう??? やはりあの人達が特殊な人達だったのだろうか。~続く~

 

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