江戸の香り


1635年(寛永12年)~1870年(明治3年) の240年間、多くの客を迎えた田中左衛門本陣。江戸時代、草津には本陣は二軒あったが現存するのはこの一軒のみ。明治維新後、宿駅制度が廃止されると郡役所や公民館として利用され、1949年(昭和24年)に、当時の姿をよくとどめているとの事で国指定史跡に。

草津宿本陣


門入って向かって左手手前に一人二人が入れるような受付用の小さな当時の小屋が見えますが、その手前隣(ちょうど門で見えなくなってしまっていますが) には、御用水↓が。当時は、外高塀西側の郡上野井川から水が引き込まれていて、ここで客の足を洗ったのだそう。冬場は水だと寒いかなぁ。。。

草津宿本陣


中は、フラッシュ禁止・自撮り棒禁止・三脚禁止・展示資料撮影禁止・飲食禁止・喫煙禁止・鉛筆のみ使用可・部屋の撮影はOKだが撮影時は必ず立ち止まる事! など注意書きがあった(^^;

門の所からも見える玄関広間は、大名の籠がおける広さでなんと16畳もあるんだと。でもなんか大変そうなんですよぉ。宿の主人は威張ってふんぞり返っていればいいのではなく、休泊者からもらった裃を身に着けて、白砂、つまりこの砂利部分ですよねぇ、そこで主客を迎え入れたとか。まっ、やっぱ今でいう土下座っすかねぇ??

宿の主人が着るその裃は、迎え入れるその大名家の家紋が入ったものだったとかで、この田中左衛門本陣には36の家紋のついた裃が残されているという。


入ると、ガラスケースに入り展示された大福帳(宿帳) があって、吉良上野介とか浅野内匠頭なんかも泊まっていましたね~。驚くのが浅野内匠頭はすっごい石高なのに、吉良上野介は浅野内匠頭に比べると鼻で笑っちゃうくらいの石高しかなく財力に雲泥の差がある二人の間であのとんでもない意地の悪い事を吉良上野介がし続けていたのか???? と疑問に思ってしまう。吉良上野介は実は良い奴だった、忠臣蔵で知れ渡るあんな酷い奴ではない等も見聞きしますしもう何が何だか。

あとは、新選組の方々とかシーボルトとか徳川慶喜なんかもここに泊まってますね~。他にもいろいろその他大勢(^^;


草津宿本陣

これ↑廊下なんですって。この畳廊下の両端には襖で隔てられる数部屋の宿泊用の広間があって、この辺って河童さんが人気ちゅうか居たのかな? 河童さんの絵だとか物語だとかがずらっ~と展示されていた。

宿泊客が多い時は、この畳廊下も客間として使い、襖で仕切れるようになっていて、9畳~7畳半の部屋3つ出来るおつくり。廊下を客間にするというのが、なんか斬新に感じる。


立派な襖絵にさすが貴人の宿!って納得。嘗て、明治天皇もここ草津本陣にお泊りになられたんですね。この壁紙は柏大葉を鳳凰に見立てたデザインとの事で明治天皇がお泊りになられた時に貼られていた壁紙を再現したものだそう。

草津宿本陣



ここには当時は3本の松の木があったそうで、ここに宿泊客の馬をつなぎ、この窯↓で沸かしたお湯で馬さんを洗っていたそう。馬さんをちゃんとお湯で洗ってあげていたんだって妙に感動した。お風呂にもここで沸かしたお湯を運んでいれていたんですって。

あとは、ここから前方を見ると数件の土蔵が連なって残っていて今はがらんとしてますが、当時は、宿泊客の御蒲団をしまっていたり、お塩や御醤油を保管していたり等。まぁちょっと暗いけれども人が住めなくもないなって思える土蔵。

草津宿本陣



ここ↓どう思います?? 草津宿の一番奥の隠された場所にあり、他の部屋よりも一段高くしたつくりで、漆塗りの天井だとか格式の高い格天井だとか、当時の有名な画家さんが描いた絵が障子絵になっていたり。まぁ多分凄いのでしょうが、周囲より一段高い部屋なのに更に真ん中は一段高くなっていて、正直言うと使い勝手悪そう(^^; 単に私が庶民だからかもしれないんですが普通の部屋の方がいいなぁ(笑)

草津宿本陣



こちら↓が上の写真の一番の主客が泊まる上段の間 の前にある廊下ちゅうか、上段の間を挟み向かい側にあります2番目に格式の高い人が泊まった向上段の間ですが、この部屋の方が広々と広いし、真ん中に足をつっかけそうな邪魔な畳も置いてないしこの部屋の方が全然いいな(笑) やっぱ自由にその辺にガンガン生えていく野草のように生きる方が楽しそう(笑)

この主客と次主客の間の後ろにはこの方々のみが使える専用のお手洗いの部屋がひっそりと隠れるようにあった。お手洗いではなく雪隠って書いてありましたね。この田中左衛門本陣には全部で5つの雪隠があったそう。まぁ普通の部屋位の広さがありましたが(笑) 当時の有名な画家さんが描いた絵が仕切戸に描かれていたり、身分の高い人が喜ぶのでしょうな。

草津宿本陣


ここ↓には何か感動した。なんか味わい深い感じがしませんかぁ?? 雪とか降ったらどうですかね~。いやぁ雪だけじゃなく四季を感じられるってのもいいですし、この廊下の絶妙な角度にも萌えます。自分にこういう趣味があったとは知りませんでしたw

草津宿本陣


ちょっと写真がボケちゃっているのですが、湯殿に繋がる廊下だったんですね~。でも使い勝手悪そう(ーー; 現代の一般家庭にあるお風呂の方が全然良いな。。。。床には切れ目があって排水溝が作られていてお湯が流れる仕組みになっているのには感動しましたが。童謡に”アイスクリームのうた” なんてのがありましたが、昔の王様ですら味わった事のない贅沢品や便利グッズに囲まれて暮らしているのが現代の我々ですな~。

草津宿本陣



当時の人たちが客をもてなすために料理を作り、立ち働いていた様子が目に浮かぶ。この隣奥にはこの宿の亭主田中氏の私宅に繋がっていた。みたところ畳の部屋が連なっているだけで普通の暮らしをしていたみたいな。でも田中氏は副業で材木商も営んでいたというのでかなりお金持ちだったんだろうな~。

草津宿本陣



感動したのはこれですね~。台所御間の壁につるされている防火用のバケツ。竹で編んだ籠に渋紙(=現代でも伊勢型紙に使われている。和紙に柿渋を塗り重ね燻し硬化させたもの) を巻き付け水が漏れないように作られている。

草津宿本陣



あとはこれ↓ 下は物入なのでしょうが、上に登れる梯子がついていて今でいうロフトって感じがしません?? なんかこれ気に入ったわ~。でも梯子登って時々上の平らな部分掃除しないといけないですよねぇ、掃除用具携えてのぼってって考えるとちょっと手間かかるからやっぱ要らないかなぁ。

草津宿本陣

道路に面した戸から従者が荷物を降ろしそこから入れられるようになっていたのには機能的だなって感心した。



で、史跡草津宿本陣から徒歩数分のところに草津宿街道交流館があるのですが、これもまた趣のある建物だなぁ、ってしばし見惚れてしまう。お土産もある♪って事だったので、昔の香りのするグッズが売っていたら買ってもいいかなぁって思っていたのですが、なんかそんな売ってなかったのだが・・・。で、手ぶらなんっすが。

当時の様々な物が展示されていたり、時代劇で見るような旅装束なども展示してあり本当にこういう模様だったんだと妙に感激したり、大画面での動画での説明やらで小さな資料館だけれども気分はすっかり江戸時代に。


草津宿本陣


皇女和宮さまも将軍のもとに輿入れする時と、大政奉還後に京都に戻りまた東京に帰る時にもここ草津宿に泊まったとの記録があり、和宮さまが草津宿でお召しになられた食事が再現されて展示されていたが、和宮さまといえば、子どもの頃に読んだ有吉佐和子著の和宮様御留のイメージが強くて、偽者だったんしょ、って思ってしまう。まぁ昨今の皇族方も写真を詳細に見比べて偽者だと騒がれていたりもしますよね。もう何が何だか(^^; 自由に生きれる庶民で良かったと心底思う、ってその庶民が身代わりになるんだから庶民だから良いってわけでもないなぁ。ウーム


って考えると・・・・・ちょうど先日、明智憲三郎著 ”信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~” を読んでいて、荒木村重のくだりがあったのですが、大量に殺される女子どもの中にも、身分の高いご本人はちゃっかり逃げ隠れ、実は身代わりが殺されたりとかもあったんでしょうかねぇ? 切腹とかさせられた人が過去、日本には大勢いましたがそれも本当に本人だったのかいなぁ?? まぁ切腹に関しては、本人かなぁとは思うけれどなんか段々疑わしく思えてきた。っていうよりもなんで今まで確実に本人だ!と思い込んでいたんだろうなぁ。逆にそっちの方が心配になってきた。しかし、切腹なんてあんな痛い事させる風習って一体何なんだろうなぁ、そこどうしても納得できないんですよねぇ。

草津宿

で、話元に戻すんですがぁ、この草津宿街道交流館で一番びっくりしたのは、旅の心得みたいな本で、いかに荷物を少量にして快適な旅にするか等の旅ノウハウ本。昔も今もやっぱり人間って同じなんだなぁってほんわかした。

仕事の隙間時間に寄ったので、ここまでしか来れませんでしたが、草津市ってよいところだわ~。

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